東京→秋田ロングライド

去るGW大型連休に、東京→秋田550km自転車走破に行ってきました。
当初、24時間走破を目指したのですが、あまりの夜の寒さに断念。
結局2日かかって秋田にたどり着きました。
すっかり事後報告の感がありますが、忘れないうちに記録に残しておきます。


4/28, AM3:45 東京、千住大橋を出発 〜 翌4/29, 15:00 秋田郊外に到着。
1日目: 390.5km, 2日目: 159.2km, 計: 549.7km

 ・途中、宇都宮から先は日本の原風景の中を走っているようだった。
 ・会津から山形にかけては桜が満開。秋田では散り始めていた。
 ・パンク、メカトラ、体調不良などはほとんど無く、無事に完走。
 
 ・山形の夜は想像以上に寒かった、最低気温2度。
 ・その一方で昼は20度以上(2日目は24.5度)、温度差ありすぎ。
 ・おまけに強烈な向かい風。
 ・途中で1カ所、道を間違えた。

* ルートラボの記録: 秋田を目指せ(1日目、尾花沢まで)
>> https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=9cea75cd729c459ea3771f55feefc4cf

■ コース
秋田を目指した理由は、秋田市郊外に親類が住んでいるから。
そこまで自転車で行ってみたいと、かねてから思っていた。
親類の家は東京から見て、秋田駅の手前10kmくらいの所にある。
ゴールは親類の家ということにして、スタート地点も東京駅より秋田寄りとした。
国道4号沿い、荒川区と足立区の境に「奥の細道 矢立初めの地」という所がある。
ここは松尾芭蕉が「奥の細道」の出発点とした場所なのだそうで、東北に向けての出発地点にふさわしいように思えた。
定番となっている日本道路元標と比べると7kmほど北にある。
スタートとゴールで合わせて17km距離を縮めると、その間ちょうど550kmとなる。
550kmであれば、ぎりぎり24時間で走破できるのではないか。
そう思って計画を立て、24時間走破に臨んだ。

■1日目:北千住〜尾花沢まで


前日の仕事が長引き、準備がぎりぎりとなった。23:30に就寝。
4時間睡眠の後、起きてすぐに朝食。
AM3:45, 千住大橋 矢立の地を出発。

早朝の国道4号は交通量が少なく快適に走り抜ける。
天気は快晴だが、思ったよりも涼しい。
手袋は指切りではなく、春秋用の指長のものに切り替える。
(この指長手袋と、防寒用ヘルメットキャップが後から身を救うことになる。)

最初の自販機休憩は、大田原・西那須野バイパス交差点「西三島」にある「西那須ドライブイン幸楽苑」というところ。
東京から約150km。この地点は、ちょうど3年前、東京→青森を走ったときに休憩したのと全く同じ場所だ。
これだけ長い距離を走って、休みたくなる場所がちょうど同じということを改めて実感する。
この三年のうちに道路の整備が進んだようで、だいぶ走りやすくなっていた。>> [id:rikunora:20151001]

ここから先、向かい風が少しずつ強くなる。
それでも白河市までは大きなロスもなく、予定より30分早く通過。
国道4号を離れ、山村風景の中を走る。天栄村付近で休憩。
ここから先は、いよいよ強風の向かい風となり、足がどんどん削られる。
峠を越えて、猪苗代湖の西側を通過。(湖は全く見えない。)
のどかで風景の良いところだが、体力的には非常につらい。
国道49号沿い、会津若松の手前で遅めの昼食、持っていたおにぎりを全て食べる。

下ってローソン塩川店で補給。喜多方バイパスから大峠に向かう。
ちょうど桜が見頃できれいだった。
大峠のダムでちょうど予定時間通りとなり、時間の貯金を使い果たす。
峠の登りでは、沿道にちらほら残雪を見かけた。景色はとても良い。

トンネルのおかげで思ったより早く大峠を越え、いよいよ山形県に入る。
予定していた県道4号は工事のため通れず。
米沢市を迂回して、田口沢郵便局の裏手から川西町へと抜ける。
あいかわらず向かい風だが、少し収まってきた。
国道287号に入り、長井市を通過。
この時点で、体力的にはボロボロ。時間はちょうど予定ギリギリ。
最上川のほとり、残雪の残る山を眺めつつおにぎり休憩。ここで日没となる。

予定ではそのまま国道287号を進むところ、白鷹町で曲がる交差点を見落として、国道348号に入る。
しばらく進んで上り坂となり、道を間違っていたことに気付いて引き返す。
ここで完全にタイムオーバーとなり、24時間走破をあきらめる。
荒砥町の公園で休憩し、防寒具を着用、19:00に出発する。

日没から一気に気温が下がる。
ここから先の国道287号は、最上川沿いのとても景色の良いところ。
すれ違う車もほとんど無い。夜に通過すると、ちょっと恐い。
気温はぐんぐん下がり、朝日町を過ぎたあたりから、手持ちの防寒具では耐えられない寒さとなる。
ある程度の寒さを予想していてはいたが、ここまでとは思わなかった。
途中で見かけた温度表示は10度を切り、8度、6度まで下がった。
速く走るとつらいので、ゆっくり前進。
最上川を渡る橋から下を眺めると、川面にもうもうと靄が立ちこめていた。
途中、缶コーヒーで暖まろうとするが、一時的な効果しか無い。
河北のコンビニにて遅い夕食。カップラーメンで暖をとるが、寒さはいっこうに治まらない。
ここで手持ちの輪行袋と、最終手段のレスキューシートを体に巻き付ける。
そんなバサバサした格好で、夜の国道347号、畑の中をゆっくり北上する。

尾花沢に付いた時点で夜の11時。
これ以上寒さの中を走れないと判断し、野宿を決行。
何処でも良いから、屋根と壁がある場所を探したところ、公園のトイレを発見。
背に腹はかえられない。トイレの掃除が行き届いていたことと、マットがあったことに感謝。

丹生川ふれあい広場トイレ仮眠時間:4/28 23:08:05 〜 4/29 04:39:12、約5:40。

<<1日目のタイム>>


■2日目:尾花沢〜秋田まで


翌朝4:30に目が覚めた。メチャクチャ寒い。ゆるゆると動き出す。
気温の表示を見たら、2度だった。凍らなかっただけマシだった。
もう24時間といった目標が無いので、のんびり進むことにする。
新庄市を過ぎ、日が差してようやく暖かさを取り戻した。
主寝坂峠の手前、旧国道に入って何も無い草地で足りなかった睡眠を取り戻す。

残り120kmほどの道のりを、時速20kmくらいで進む。
9:50、湯沢のセブンイレブンで朝食休憩。
天気は快晴、昼間の気温は汗ばむほどまで上がり、気温の表示は24.5度だった。何という温度差。
12:30、道の駅「かみおか 茶屋っこ一里塚」到着、1:00まで仮眠。
15:00、秋田郊外の目的地にようやく到着。その後、爆睡したのは言うまでもない。


<<秋田の桜・目的地付近の公園にて>>

・自転車:Time VX Elite + Mavic Ksyrium SLS
 ロングライドの頼もしい相棒。
 雪国の国道は路面がとても荒れているのだが、そんな道でも難なく走ることができた。


・服装:
 ろんぐらいだーすジャージ + Mavic Altium 長袖ジャージ + ウィンドブレーカー + 反射ベスト + 手作りゼッケン

 天気予報で昼間は20度以上になるとの予想だったので、防寒がおろそかになった。
 これだけ着込めば10度くらいまでは耐えられると想定していたのだが、甘かった。

<<コンビニ・レシート記録>>


■果たして24時間は可能か?
温度差に対する十分な装備と、向かい風が無かったらとしたら・・・運が良ければ可能かもしれない。
それでも今回のように、北千住〜秋田の手前という目標で距離を削らないと難しいと思う。
東京〜秋田には、いくつかのルートが考えられる。
当初は日光から鬼怒川を越えて会津若松に入るルートを考えた。
こっちの方が少し距離が短いのだが、アップダウンが多くなるので止めた。
また当初の計画では、主寝坂峠を越えた後、国道108号(矢島街道)に入り日本海に出る予定だった。
こちらの方が少しだけ距離が短い。
改めて地図を見ると今回のルートよりも、福島から国道13号に入る「山形新幹線ルート」の方が少し楽そうだ。
いずれ計画を練り直して、再チャレンジを果たそう。