萌えるシュレーディンガー方程式

Q.「ラグランジアン」という言葉を聞いたとき、あなたなら何を思い浮かべますか?
  「ラグランジアン」の意味を全然知らなくてもかまいません。

A.私だったら、パリの街並みを優雅に舞う淑女の姿を思い浮かべます。
つまり、これ。

“ラグランジたん”
ラグランジアンというものは、形式的で、意味深で、それでいて謎に包まれた存在。
「本当の私は、もっと遠いところに居りますのよ」とか言い出しそうです。

では、ラグランジアンに対して、ハミルトニアンの方はどうなるか、

“ハミルたん”
英国風のメイドさん
普段は無口だが、実は料理から格闘技まで、何でもこなすスーパーレディ。

物理変数・定数には、それぞれに意味があり、性格があります。
性格があるということは、擬人化できるということであり、
擬人化できるということは、萌やすことができるということでしょう。
LだのHだのといった単純な記号で済ませてしまうには、余りにも惜しい存在です。
* 3つの運動方程式 >> [id:rikunora:20090505]

次、いってみよー。プランク定数は、

“プランたん”
こちらはドイツ風、まじめな感じのメガネっ娘
(あえて名前から“ク”を抜いてみた。でも“プランタン”はフランス語?!)
大きさは全ての登場人物の中で、一番ちっちゃい。

虚数単位、アイたん。

目には見えないが、宇宙を広くあまねく覆っているもの。
それは、アイ。

それでは、以上の記号を使って物理公式を表現してみましょう。
例えば(時間に依存する)シュレーディンガー方程式は、こんな形をしています。

実に味気ないですね。
これを萌やしてみると、、、

いい感じです!
「2π」に相当する部分は説明不要かと。
∂/∂t や ψは、そのままでも充分セクシーかと思うので、特に表現を変えませんでした。
(今回はここで力尽きた。。。)
数式とか眺めてニヤニヤして、一体何が楽しいのだろう?
そのような疑問を持たれる方もいるかと思うのですが、、、私にはもう楽しくて仕方ありません。
なぜなら、私の目には式が上の図のように写っているからです。
・・・伝説に聞くところによると、手塚治虫は白紙の上に下書きもせず、
いきなりペンでマンガを描き進めることができたのだそうです。
それを見て驚いた人が、「どうしてそんなことができるのですか?」と尋ねたところ、
「絵はすでに見えている、私はそれをなぞるだけ。」といった答が返ってきたそうな。
さすがはマンガの神、天才は違うな〜、と思っていたのですが、
・・・どうやら私も少しだけ手塚治虫の領域に近づいてきたぞ。
見える、見える、変なものがたくさん見える、まるで数式が語りかけてくるようだ。

古典力学量子力学に登場するハミルたんは似ていますが、完全に同じではありません。
そこで、ここはひとつ竹内薫氏に敬意を表して(?!)、量子力学の方を「ねこみみ」にしてみました。

シュレーディンガーとくれば「ねこみみ」、もはや業界常識になりつつあるかと思います。
>> 萌える物理学 まじめ人間・竹内薫の危機!?
大ざっぱに言って、古典力学の方程式に i と h を入れれば量子力学の方程式が得られます。
>> wikipedia:正準量子化
してみれば、古典力学に付け加えた i と h が「ねこみみ」に相当する部分です。

ところで、シュレーディンガー方程式の主役はハミルたんで、
グランジたんはどこにも出てきませんでしたね。。。
 「きぃー、悔しい! あのような下賎の者がチヤホヤされているというのに、
 なぜこの私が選ばれないのですか!!」(ライバル)
グランジたん、きっとそのうち出番はあると思うぞ。