エルフ耳を作ってみた

耳の形は、よく見ると十人十色です。
たぶん、耳の形に従って、音の聞こえ方も十人十色なのではないかと思います。
かくいう私の耳は、かなりぺったんこに潰れています。
それには理由があって、私はいつも横向きに寝ていたので、耳が頭の下敷きになって潰れてしまったのです。
耳がぺったんこの良いところは、
・冬に冷たい風が当たっても寒さに強い。
・固い床でも横向きに寝ることができる。
反対に悪いところは、
・正面からの音が聞き取りにくい。
ということです。
試しに耳の後に手をあてがってみると、音の聞こえ方が全然違います。
私が人の話をあまり良く聞いていない一因(?!)は、きっと耳の形状にあるのに違いありません。

そう思うと、たまには耳の潰れていない、集音能力の高い耳の気分を味わってみたくなりました。
そこで、段ボールで「エルフ耳」を作ってみました。

これがそのエルフ耳。
どうせなら気分を出して、ファンタジー風の冠に、エルフ耳を取り付けてみました。

こっちは後ろ姿。
冠の本体に比べて、耳の部分はかなり手抜きですね。。。

さっそく装着してみました。すると・・・

おおっ! 聞こえる、よく聞こえるぞ!
小さな雑音や、外の風の音まで、とってもよく聞こえるではないか。
これがエルフの力なのかっ!

テレビのボリュームを小さく絞っても、問題なく楽しめる。
ご近所の迷惑にもならず、ばっちりです。

で、実際にエルフ耳を作ってみて、気付いたことがあります。
耳の形状は、斜め前方に張り出していないと効果が無い、ということです。
下の図をご覧ください。

よく見かけるエルフ耳のイラストは、「斜め後ろに跳ね上がるタイプ」と「下前方に垂れ下がっているタイプ」に大別できるでしょう。
この2タイプのうち、斜め後ろタイプには集音効果がほとんどありません。
よく音を聞き取ることができるのは、下前方タイプなのです。
試してみたところ、頭に対して垂直に耳を突き出しても、思ったほど音は集まってきません。
斜め前方に突き出してみて、初めて効果が出てきます。
斜め後ろタイプは、絵にはしやすいようですが、実用という観点からすると今ひとつなのです。
(手のひらで試してみると、垂直でもそこそこの効果がありますね。
 段ボールだと耳から少し距離が開いてしまうので、効果が小さくなっているのかもしれません。)
しかし、妖精の故郷である寒い北の国々では、前方に突き出た長い耳は非常に不便だと思います。
吹雪にさらされて、まっさきに痛くなるのではないでしょうか。
ひょっとすると、エルフ耳は「可動式」なのかもしれません。
寒いときや、全方向の気配を察知したいときには斜め後ろに跳ね上がり、
正面に集中したいときには前方に聞き耳を立てる。
ほら、馬なんかの耳は、いろんな方向にクルクル動くじゃないですか。
あんな感じ。
それならとっても便利ですね。

エルフ耳に対抗する属性として、まっさきに上がるのはネコ耳でしょう。
ネコ耳は三角形に突き出しているので、集音効果は高いのではないかと思われます。

しかし、ネコ耳の場合、本来の(普通の人間と同等の)耳の位置はどうなっているのだろうか。
髪の毛に隠れていて、よく見えないのだが。
・・・謎だ。