ブログのモチベーション

ここしばらくブログの更新が滞っていました。
昨年後半あたりからモチベーションがひどく低下して、自然消滅の一歩手前まで来ています。
そもそも、何でこんなめんどーくさいことやってんだろう、って思ったら、やる気が失せてすっかり放置状態に。
この危機(?!)を脱して、今回、久々に更新するきっかけになったのは、他ならぬブロ友たちのおかげです。
忘れないよう、ここに書いておきます。

去る2/18、大栗博司先生の「強い力と弱い力」という講義を受けてきました。
栗先生の講義はこれで通算4回目になりますが、実はこの講義、似たような趣味を持つ科学ブログ友達の集まりの場でもあるのです。
今回は、常連であるとねさん271828さんをはじめ、5人のメンバーでオフ会を開きました。

* 大栗先生のブログはこちら >> http://planck.exblog.jp/19323197/

* とね日記 -- 強い力と弱い力(朝日カルチャーセンター)
>> http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/59084db3bdfb94a2705989a51fcc37ab

* 重力をめぐる冒険 >> [id:rikunora:20120604]

オフ会で顔を合わせて話ているうちに、やはりもう少しブログを続けてみようかな、という気になってきました。
ここにいる人たちだって、めんどーくさくて、一銭の得にもならない物理やブログを続けているのだから、私ももう少し続けてみようかと。
こういう時に、仲間の存在はありがたいです。

さて、大栗先生の講義の感想ですが、主だたるところはとね日記に書かれているので、
ここでは私が最も気になった「ゲージ原理」について記します。
ゲージ原理とは、物理を統一的に理解するには外すことのできない基本となる考え方なのですが、、、
 はっきり言って難しい。
ゲージ原理は高度に抽象化された数学によってはじめて記述できるものであって、日常的な例にあてはめるのがまず無理だからです。
その「無理」に挑んだのが、今回の大栗先生のお話でした。
栗先生が取り上げた例は「金融相場の比喩」というものでした。
複数の通貨間での価値の「ずれ」が生じると、「為替裁定」のように、お金を一方向に回す力が働く。
それと同じように、空間の各点における相場の違いが、力を生み出す源になっていると考えることができるだろう。
・・・こんな感じで、講義では難解なゲージ原理を、うまく金融相場に当てはめて説明していました。

【為替裁定】-- Yahoo!辞書より
為替相場が世界各地の市場によって異なるのを利用して、その差益を収得すること。この取引が各地の為替相場を平均化することになる。

ゲージ原理について、具体的にイメージできるような話が聞けたのは、私にとってはこれが初めてです。
ゲージ原理を理解する、というのが私の1つの目標だったので、今回のお話は大収穫でした。
ただ、正直な感想を言うと、金融のたとえ話はちょっと苦しいかな、とも感じました。
それと言うのも、金融相場というものが(私にとっては)あまり身近ではないので、
身近に無いゲージ原理が、やはり身近に無い金融相場に移ったように思えたからです。
やはり、このたとえ話で得たイメージを足掛かりに、数式に挑まねばなりません。

※ ちなみに、複数の通貨間で価値のつじつまが合わなくなるという話は、
※「経済物理学の発見(高安秀樹)」という本で見たことがあります >> [id:rikunora:20090818]
※ 物理と経済は一見別物のようですが、案外共通点があっておもしろい。

栗先生の次回の講義は 6/22、超弦理論です。
>> http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=197112&userflg=0
きっと次回も科学ブログ・オフ会があるので、それまでにはこのブログも復活させます。