東京〜直江津往復ロングライド

■ きっかけ
新しい自転車を購入したので、遠くに行きたくなった。>> [id:rikunora:20130430]
そこで、日本海まで行くことにした。
地図を見ると、国道17号、18号を抜けて直江津まで行くのが事実上の最短ルートらしい。
ところが、ふとこんな雑誌を手にして、考え方が変わった。

* ロングライダース 3.0

「注意!この本を読むと走りたくなります(遠くまで)」
「夜中に読むと危険です。今まで果てしなく遠くに思えた200kmが、すぐそこまでの距離であるような錯覚が生じます。」

   ・・・


萌え 燃えた。燃え上がった。
ここ最近、これほどまでに熱い雑誌は見たことが無い。
日本海までの片道なんて、大したことないように思えてきた。
そこで、計画を2倍にして、往復することにした。
さらに、どうせ行くなら単調な国道だけではなく、景色の良さそうな高原ルートを走ることにした。

■ コース

・往路(290km)
 荒川サイクリングロード -> 高崎 -> 二度上峠から北軽井沢 -> 鳥居峠 -> 菅平 -> 飯山 -> 直江津.
・復路(326km)
 直江津 -> 松之山 -> 越後湯沢 -> 三国峠 -> 渋川 -> 利根川・江戸川サイクリングロード -> 葛西臨海公園.

以下、5/3 〜 5/5 の 2日と9時間に渡る走行記録です。

■ 5月3日
0:00 : 京成線、千住大橋駅スタート

  ・西新井橋から荒川サイクリングロードを北上
  ・岩淵水門付近は工事中、国道122号に迂回する。
  ・戸田橋の手前は工事中、迂回する。
1:00 : 朝霞水門
  ・秋ヶ瀬橋を埼玉県側に渡って、秋ヶ瀬公園を通り抜ける。
  ・田んぼの中、一カ所工事中、道を失ってダートを突破。
2:00 : 上江橋、入間川の分岐
  ・懐中電灯、2個のうち1個が暗くなる。
   エネループの充電が甘かった。そして、2個持っていてよかった。
3:00 : 吉見の桜堤
4:00 : 荒川大橋
4:10 : 熊谷
  ・国道17号を一路高崎へ。
  ・深谷付近のコンビニでおにぎり調達。
  ・1台、ロングライダーっぽいレーサーが抜いていく、時速30km位。
   ここで足を使うわけにもいかないので、お先にどうぞ。
6:00 : 高崎
6:30〜40 :
  ・河原の公園にて休憩、おにぎり食べる。芝桜がきれい。

  ・国道406号、ゆるやかな登り。
8:00 : 倉渕村

9:00 : はまゆう山荘、峠の登り口
  ・さくらが咲いてた。
   以降、高原ではちょうど遅い桜の見頃だった。

10:00 : 二度上峠

  ・持っていたおにぎり、全部食べ切る。
   浅間山の眺めが素晴らしい。
  ・下り坂、寒い寒い。
   防寒具を持っていない、準備不足だった。。。
11:00 : 北軽井沢
  ・ナビ電池切れ
   こんなこともあろうかと、準備しておいた予備バッテリーを付けようとすると、
   なんとUSB先端の形状が違っているではないか!
   バッテリー付属コードは平べったい。ナビは台形っぽい。
   以降、ナビは全くのお荷物と化し、正確な記録も残っていない。。。
12:00 : 嬬恋パノラマライン

  ・すばらしく眺めの良い高原の農道。
   アップダウンがけっこう足にこたえる。

  ・途中でレーサーツーリングの一団と出会う。
   やっぱりお先にどうぞ。
  ・パノラマラインをそのまま直進し、かなり細い農道に入る。
   ナビが無いのは不安だったが、計画時の記憶を頼りにそのまま突っ切る。
   アップダウンを繰り返して、最後には鳥居峠の脇にひょっこりと出た。
12:30 : 鳥居峠

  ・峠から少し下って、右手に分岐する県道182号菅平高原線に入る。
13:00  菅平高原線
  ・おにぎり休憩
  ・野生のきつねが出た!
13:40 : 菅平高原スキー場

  ・先ほどのレーサーの一団と再び一緒になる。
   以降、須坂まで一緒に坂道を下る。
14:00 : 須坂
  ・コンビニ休憩、おにぎり補充。
   レーサーの一団は渋温泉に行くと言っていた。ここで別れる。
  ・国道403を北上、車が多く、道も悪い。おまけに強烈な向かい風。
15:00 : 中野
  ・国道292に入る、だいぶ走りやすくなる。
16:00 : 飯山
  ・飯山街道の入り口がよくわからず、少し迷う。
   実は町を出たところにあったのだが。
16:40 : 峠を越えた
  ・峠には雪が少し残っていた。
   下りはとっても寒い!
   最後の1枚だった着替え用のTシャツを合わせて着込む。
17:00 : 妙高の裏側通過

18:30 : 直江津に到着
18:36 : 海に出る
  ・ちょうど日本海に夕日が沈む瞬間を見ることができた。

   感動!


  ・その後・・・
   泊まることをまるで考えていなかった。(そもそもたどり着けるかどうか不安だったし。)
   近くのホテル、旅館は、どこも満員(GWだから当然)。
   野宿を決意。寒さを凌ぐため、まだ空いていたヨーカ堂で登山用雨具を購入。
   たまたま雨具持っていなかったし。結果的にはこれが大正解だった。
   食堂で焼肉定食を食べ、コンビニ買い出し。
  ・21:00 : 町はずれの神社で野宿。
   地べたは石造りだったが、疲れ切っていたので動けず、そのまま寝入る。
   ここで輪行袋がふとんとして、大いに役立つ。
  ・0:00 : 寒さのあまり、夜中に目が覚める。
   温かい場所を求めて移動。近くにあったバス停の待合室を発見。
   屋根付き、木のベンチって、あったかいね。

■ 5月4日
3:20 : 目が覚め目る。
  ・朝食はパンとおにぎり。
4:00 : 直江津出発
  ・国道253を東へ。
4:40 : 白鳥が来る上吉野池
  ・川沿いに緩やかに登り、最後にはきつい上り坂。
7:00 :

  ・長いトンネル(儀明峠)を超えると、雪がちらほら残っていた。この辺は豪雪地帯。

  ・風景の良い棚田の撮影ポイントで、カメラを持った人たちが撮影をしていた。
  ・1カ所道を間違えて、国道353を逆側に入ってしまう。
   大きく下って、再び上る。体力を削ってしまった。。。
8:00 : 松之山
  ・登り、トンネル、下りを繰り返す。
8:30 : 津南町信濃川を渡る。

  ・清津峡の入り口、きれいな川に沿って登坂。
10:00  十二峠トンネル出口
  ・山々の眺め良し。おにぎり休憩。

11:00 : 越後湯沢、登り口
  ・みつまたかぐら、スキー客でにぎわっていた。
12:00  二居トンネル入り口
  ・長いトンネル
12:30  火打峠、苗場
  ・冬以外の季節だと、ゴーストタウンみたいで寂しい。

13:00 : 三国峠

  ・高校生くらいと思しき少年がママチャリで上っていた。素晴らしい。
14:30-15:00 :
  ・長い長い下り坂。
   強烈な眠気が襲ってきた。
   新治村、野菜直売所の隣にあるあずまやで、おにぎり休憩の後、たまらず仮眠。
   このあたりから、お尻がとても痛くなってくる。
16:00 : 沼田付近
  ・国道17号、川沿いをひたすら下る。少し追い風、速い速い。
   風景は良いが、車が多く渋滞しかかっていた。
  ・コンビニで食糧補給。
16:16 : 渋川、サイクリングロードに入る
  ・以降、ひたすらサイクリングロードを海まで走る(合計170km)
   この付近のサイクリングロードは、公園の中を走り抜けるような、とても良い道。

  ・橋を通り過ぎて、烏川まで出てから気づいて引き返す。
18:00  五料橋を渡る

19:00  新上武大橋を渡る
  ・埼玉県側のサイクリングロードに移る。
  ・デローザに乗っているおじさんと出会い、
   埼玉県側のサイクリングロードは国道4号までということを教えてもらう。
  ・お尻の痛さに耐えかねて、サドルにタオルを巻いてみる。
   けっこういけると思っていたら、いつの間にかタオルを落としてしまった。。。
20:00 : 刀水橋
  ・疲れと眠気とお尻の痛みで、もう進めない。
   おにぎり休憩の後、少し進んだ先の、農家のバラックのような物置で野宿を決行する。
   物置と言うより、中はプラスチック廃材が積まれているような所。
   本当は犯罪になるのだろうか?
   しかし、近くに全く人気も無かったので、そのまま寝てしまう。
   今日も輪行袋がふとんとして役に立つ。

■ 5月5日
0:00 : 夜中に目が覚める。
1:00 : 出発
  ・武蔵大橋を渡って、群馬県側へ。
2:30〜3:00 :
  ・意識朦朧、再び強烈な眠気が襲ってきたので、道の上でそのまま仮眠。
  ・昭和橋のたもとが工事中、自転車を担いで迂回する。
4:00 : 渡良瀬遊水地
  ・川面に冷たい朝もや発生。
   やはり夜中は少ししか進んでいない。ぐっすり寝てた方が良かったかも。
  ・日の出、ちょうど関東平野の先の、筑波山から太陽が出てきた。

5:00 : 境
  ・関宿のコンビニ、食糧補給と休憩。
  ・休憩して、太陽が昇ってきたら、再び元気になってきた。
6:00 : 江戸川に入る

7:00 : 利根運河の分岐点
8:00 : 国道6号を横断
  ・市川橋(総武線の隣)を東京側に渡る。
  ・旧江戸川沿いの細い自転車道路を抜ける。
9:00 : 葛西臨海公園到着!

  ・公園には家族連れに交じって、自転車乗りもたくさん来ていた。
  ・TTバイク(TREK + COSMICカーボン)乗りの兄ちゃんに写真を撮ってもらった。

■ 思ったこと
・サーヴェロ P2、素晴らしい!
これだけの長距離、事故もトラブルも無く無事完走できたのは、この自転車のおかげ。
軽い、疲れない、向かい風に強い。

・もう1つの新兵器、カーボンホイール BORA ONE、これも素晴らしい!!
軽い、乗り心地良し、上り坂良し、向かい風良し。
気になるお値段だけは良くないのだが、、、それだけの価値はあるかと。

・とにかく体力を残すことを最優先として、途中で全力疾走などはしなかった。
たぶん、平地で速いときでも 20〜25k くらい。平均速度は 15k くらい。
「ロングライダース」には平均 30k で爆走して行く人もいるらしいが、今の俺には無理。

・上り坂に弱いという欠点は、ペダルのクリート位置を調整すれば、かなり回避できることが分かった。
クリート位置が、通常のロードレーサーとTTバイクとでは違うのだ。

・ショップで購入してから1ミリたりともポジション変更をしていない。
実はこれ、すごいことで、ショップで本当にぴったりのサイズに合わせたってことだ。

・欠点、お尻が痛くてたまらん。
サドルを変えれば何とかなるのだろうか。。。
まあ、1日は持つのだから、実質上問題無いといえば無いのだが。

・せっかく用意したサイクルナビ(ユピテル ASG-CM13)が、痛恨のケーブルミスで、ほとんど役立たなかった。
ナビが正常動作していたときは、確かに役立っていた。これさえあれば迷う心配が無い。
やはり装備は事前に確認しなければ。

・峠を越えた向こうは空気が違う。
東京より一段と気温が低いと実感。この季節、防寒対策は必須だった。

・コンビニのおにぎりって、おいしいね。