僕の知り合いが、ラノベを書いた件について

知り合いと言っても、私が彼(あるいは彼女)ついて知っていることは、ほんの少ししかありません。
・実は昔から小説家を目指していたこと。
・ひょんなことでライターとは直接関係の無い仕事に就いたこと。
・そのまま何年か過ごしたこと。
・あるとき、仕事を辞めたこと。
・辞めて程なくして、ライトノベルを出版したこと。
多かれ少なかれ、小説を書くような人はこうした道筋を辿るのかもしれませんが、
それが身近にあったとなると、やはり嬉しいものです。

で、さっそくそのデビュー作であるところのラノベを入手したところ・・・

僕の魔剣が、うるさい件について (角川スニーカー文庫)

僕の魔剣が、うるさい件について (角川スニーカー文庫)

・・・表紙がパンチラだった。(しかも縞パン
いや、これは彼(あるいは彼女)が仕事を辞めてまでして書き上げた、入魂の作なのだ。
パンチラが何だというのだ。
続刊も出ているようなので、合わせて入手すると・・・

・・・やはりパンチラだった。(白)
いやいや、彼(あるいは彼女)が書いたのは文章であって、表紙はあくまでも別のイラストレーターが描いたものだ。
現在3巻まで出ているようなので、気を取り直して見てみると・・・

今度はパンチラでは無い代わりに、胸があり得ないほどデカい。
しかも、帯の煽り文句は
「激しすぎて、死んじゃいそう・・・(バトル的な意味で) まだまだ逝っちゃダメ♥」
・・・語尾にハートマークが付いてる。
いったい彼(あるいは彼女)は、どうなってしまったのか。。。
しかし、まあ、ラノベとは所詮こういうものなのかもしれない。
あきらめて1巻目を読み始めてみると・・・彼(あるいは彼女)の中身は健在でした。
読み始めて程なくバトルに突入。
「魔剣」を持った敵が次々と現れて、ひたすら戦いに次ぐ戦いの連続。
魔剣に吸い寄せられる敵味方の狂気の描写が、このラノベの最大の魅力だったのです。
敵のほとんどが、えも言われぬ狂いっぷりを帯びているだけでなく、
そこに巻き込まれて、いつの間にか一線を越えてしまう主人公の過程が実に良い。
この点で、彼(あるいは彼女)の本領が良く発揮されていると思う。
煽りにあった(バトル的な意味で)は、その通りでした。
表紙から期待されるような萌え成分は、実は少な目です。
(ついでに言えば、表紙以外のイラストも無駄にエロい)
表紙に釣られて本書を手に取ってしまった人は、良い意味で騙されたと思ってバトルを楽しみましょう。

1巻を手に取ってから、1日1冊ずつ、一気に3巻にまで引き込まれました。4巻が楽しみです。
ここまで読ませたのであれば、決して知人の贔屓目だけでなく、ラノベとして成功しているのではないかと思います。
もし本屋さんで見かけたら、表紙とタイトルに騙されず(騙されてもいいけど)手に取ってみてください。
よろしく。