数学は広かった

いま、「数学ガール」にはまっています。
数学ガールとは何か? それは《理系にとって最強の萌え》だ!
* 数学ガールのサイト >> http://www.hyuki.com/girl/
ここは、例によって登場人物を描かねばなるまい。

右側のスラッとしたメガネの女の子が才媛ミルカさん。左側が元気少女テトラちゃん。
実は、書籍の中にはこういった感じのイラストは入っていません。
私の持つイメージだと、こんな感じ。
書籍に萌えるイラストが付いていないのには賛否両論みたいですが、
私のように勝手に妄想を繰り広げる人にとっては、無くても良かったと思います。
絵を求めている人にはコミック版というのがあります。
ただ、私はコミック版は見ていません。
コミックを見てしまうと、なんとなくイメージがそっちに引っ張られてしまうような気がするので。

・大型サイズの画像はこちら (1200x1600, 上の2倍)
>> http://galois.motion.ne.jp/paint/image/MathGirlsLG.png  (2.65MB)
ペイントツールSAI を使っている方へ:
 SAI形式の元データを置いておきました。元画像のサイズはかなり大きいので注意。
ミルカさん >> http://galois.motion.ne.jp/paint/image/MirkaSan.sai  (58.8MB)
テトラちゃん >> http://galois.motion.ne.jp/paint/image/TetraChan.sai  (44.6MB)

数学ガールは、現在2巻まで出ています。
10月末に、第3巻「ゲーデル不完全性定理」が出る予定です。
>> http://www.hyuki.com/girl/goedel.html
第1巻、元祖数学ガールに、私は大きな感銘を受けました。
ああ、数学でもこんな話がありなんだなあ・・・と。
で、これはひょっとして私にもできるのではないか! と無謀にも思い立ち、やおらサイトを作り始めました。
* Gの夢 >> http://galois.motion.ne.jp/   (宣伝!)
結城先生、ごめんなさい。。。でも、数学ガールが原動力になったというのは、紛れもない事実なんです。
サイトを作っている間、私は第2巻は読みませんでした。
コミック版と同じで、先に見るとそっちに引っ張られるような気がしたからです。
第1巻がきっかけのくせに、矛盾ではないか・・・
いや、風の噂に第2巻には群論が出てくると聞いていたので。
第2巻はサイトを作り上げてから読もうと決めていました。

さて、サイト作りの方が一段落して、先日から第2巻「フェルマーの最終定理」を読み始めました。
そこでまっさきに出てきた感想は、、、
  「数学は広かった」
数学の分野というものは、とてつもなく広かったのです。
一言で群論をテーマにする、といっても、中身は多種多様で簡単に被ったりはしません。
当初、私は内心「内容がぶつかるんじゃないか」みたいなケチくさいことを考えていました。
ところが、実際にそんな心配は全く無用。
「結城さんや君が1つや2つ話を作ったところで、数学の題材は無くなったりはしない。そんなに数学は狭くはない。」
友人から指摘されたのですが、本当にその通りでした。
考えてもみて下さい、過去に数学の本が、いったいどれだけあったでしょうか。
偏った例ですが、世に「学園恋愛モノ」と呼ばれる本が、いったいどれだけ出回っていると思います?
暴論を吐けば、「学園恋愛モノ」なんて中身はほとんど一緒です。
にもかかわらず、毎月、毎週、次々に新しいものが登場する。
そして、どう控え目に考えても、数学が学園恋愛モノよりも狭い世界だとは思えない。
ということは、数学のお話は、少なくとも学園恋愛モノと同じくらいたくさん作れるはずです。
あっと、両方の分野を合わせれば、とてつもなく世界が広がるね。

そうした矢先に、何と作者の結城先生からコメントいただきました、
じゃんじゃじゃーん! >> [id:rikunora:20090901]
とっても感激したと同時に、頭が下がりました。
考えてもみてください、もし内容の被ったサイトがあったなら、迷惑するのはむしろ結城先生の方です。
いや、私が何か1つくらい作ったところで本の売り上げは変わらないでしょうが、
似たようなサイトを、他にもたくさんの人が作り始めたら?
でも、結城先生はそういうセコいことを言わず、むしろ応援してくれました。
心が広いです、大感謝です。
きっと、「数学は広い」ということをよくご存知だったからだと思います。

それでは、私の原点にもなった「数学ガール」の中身を少しだけ紹介。
世に、答や定理が書いてある本は数多いのですが、
答に至る道筋、考え方のパターンそのものを前面に押し出した本は、それほど多くはありません。
数学ガールにとても価値があるのは、考え方のパターンをさらけ出しているところです。
たとえば、数学ガール1巻には、こんな図が登場します。

 二つの世界、四つの演算
 《連続的な世界》    《離散的な世界》
  [微分D]  ← 対応 →  [差分Δ]
    ↑           ↑
   逆演算         逆演算
    ↓           ↓
  [積分∫]  ← 対応 →  [和分Σ]

これ、何気なく書かれているようですが、実は数学の奥義に近い思考パターンだと思います。
いま、目の前にある世界でうまく問題が解決できなかったら、対応する別の世界にいったんジャンプする。
そして、別世界で問題を違った角度から見直して、また、目前の世界に戻ってくる。
すると、鮮やかに問題が解決できるばかりではなく、世界が広がる。
数学ガールには、この他にも《数列の世界》と《母関数の世界》という例が紹介されていました。
数学の分野に「対応する別世界」は、他にもたくさんあります。
そういう「別世界」を、ちょっと覗いてみたくなりませんか?
考え方のパターンを惜しげもなく公開した数学ガールは、やはり素晴らしい一冊だと思います。
もちろん、萌えているという要素も忘れてはなりません (^-^)


数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

●第3巻「ゲーデル不完全性定理
プレゼントに応募したら、もらえるかも >> http://d.hatena.ne.jp/hyuki/20090911

※ ミルカさんの方が、テトラちゃんより少しだけ人気が上みたいだ。
※ ダウンロード数より判明。(9/22追記)