恋愛コミュニケーション訓練学校

ふと萌え市場に興味が湧き、こんな本を読んでみました。

萌え経済学

萌え経済学

この大胆な表紙に、さぞかし一般人は引くだろうなあ。。。
それはさておき、この本の中の、次の一節が気になりました。

本来なら、モテない男に性愛の機会を提供する女性ボランティアグループでも結成されればよいのだが、そうしたものが生まれる気配はまったくない。
結局のところ、現在ではその役割を性風俗産業が担わざるを得ないのだ。

・・・だったら、作っちまったらどうよ。

「恋愛コミュニケーション訓練学校」
これ、むちゃくちゃ需要あるぞ!

社会はいつでも「コミュニケーション能力、コミュニケーション能力! コミュニケーション能力!!!」と言う。
もう耳にタコができた。うんざりだ。
そのコミュニケーション能力を身につけられる環境が無いから、悩んでるんだ。

世の中には、コミュニケーション能力が乏しいが故に、異性とロクに話したこともない非モテがたくさん存在する。
その理由は、持って生まれた性質もあるけれど、それ以上に環境が大事だと思う。
例えば、ひとりっ子だったとか、男兄弟だったとか、男子校だったとか。

コミュニケーション能力は、決して持って生まれた天性で100%決定されるものではない。
訓練によってかなりの程度身につけることができる、1つの技術に過ぎない。
繰り返す。
 「コミュニケーション能力とは、学習によって強化することができる、1つの技術に過ぎない」のだ。
だったら、学べばいいじゃん!

実際、ビジネスコミュニケーション訓練学校というのはたくさんある。
たとえば海外出張するビジネスマン向けに、向こうのやり方を教える訓練は、いろんな会社が行っている。
これと同じように、異性との接し方を訓練で教えればいい。
実際のところ、男と女の違いは、日本とアメリカの違いなんかよりもずっと大きいのだ。

そんな訓練学校をわざわざ作らなくても、かつての社会には、訓練する場所がちゃんとあったのだ。
でも、今は違う。
いろんな理由で、コミュニケーション訓練ができるような場が、世の中から急速に失われつつあると思う。
あと、コミュニケーション自体が一昔前より高度になり過ぎて、ついてこれない落ちこぼれがたくさん出ている。
だから、そういった訓練の場を積極的に作っていかなくちゃいけないんだ。

本当のことを言えば、根本的なところは社会のせい、文化のせいだとは思う。
でも、姿なき社会に文句をたれても、事態は何も変わらない。
アメリカにはカウンセリングがいっぱいあって、石を投げればカウンセラーに当たる、なんてジョークを聞いたことがある。
詳しくは知らないけど、なんか、人を孤立させないような文化が出来上がっているように思う。

社会人になっても、高いお金を払って「スクール」に通う人はたくさんいる。
英会話スクールとか、文化サークルとか、真の目的は半分以上が「出会い、コミュニケーション」だろうよ、おい。

キャバクラ等のいやらしい目的ではなく、ちゃんとしたコミュニケーションの訓練学校。
これ、実は今の社会に一番求められているものなのではないか。
端的に言って、キャバクラはとっても金がかかるし、なんかいかがわしい。
それをもっと白日の下で、健全に行おうってわけ。
女性の側だって、キャバクラ嬢よりも、訓練学校コーチの方が、ずっと地位向上なのではないか。

人生経験豊富なお姉様が、ウブなオタクちゃんに、手取り足取りデートのエスコート方法を教えてくれるのがいいな。
秋葉原には、メイドさんがデートしてくれるサービスがあるそうな。
・・・あ、それじゃあただの性風俗産業か。
あくまでも「まじめな」コミュニケーション能力訓練、ってところが難しい。
理想を言えば、心理学とか、カウンセリングなんかとセットになっていれば、なお心強い。

実のところ、それほど高度な恋愛上級テクニックが求められているのではない。
コミュニケーション初級クラスの目標:
 「ごく普通の女の子に対して、1対1であがらずに、日常会話ができること」
これでも、人によっては十二分におつりが来るほど価値があるのだ。

本当の意味での「恋愛シミュレーションゲーム」って、ありな気がする。
デートロールプレイングの後で、女性コーチが鋭いチェックを入れる。
・会話能力
エスコート能力
・ファッションセンス
・清潔感、誠実さ
などなど。
はっきりいって、2次元の萌え産業に金をつぎ込むくらいなら、コミュニケーション訓練学校に金注いだ方が、ずっと健全だ。

電車男が売れた。
脱オタクマニュアルだって売れていた。
そんな「超初級者向け」のやつが、最も切実に求められている。

「恋愛コミュニケーション訓練学校」
これ、今の世の中に切実に求められているし、ビジネスとしても成り立つし、立派な社会貢献にもなると思う。
どっかの企業か団体で、まじめに考えてくれないかな。
悪い話ではないと思うのだが。
そんなに言うなら自分でやればって?
それだけの資本があれば、やってみてもいい。
いや、マジで。

最大の問題は、コーチになってくれるような女性を集めることができるかどうか。
明るく、忍耐強く、人間が出来ていて、コミュニケーション能力の高い女性。
なんかムチャクチャ敷居が高いぞ。
本当の恋人で無くていいのだから、特別美人である必要はない。
むしろ特別美人で無い、普通の方が良いのかもしれない。
性質としては、福祉ボランティアに重なりそうだ。
福祉ボランティアも人手不足らしいから、こういう人材を得るのは困難だろうな。
それが最大のネック。
でも、秋葉原メイドさんやってくれる女の子もいるくらいだから、探せばどこかに人材はいるのかもしれない。
案外、世話好きのおばちゃんとかがいいのかも。
強ぉーいおばちゃんに、
 「なーにウジウジしてんのよっ、元気出しなよ!」バンッバンッバンッ!! <- たたく音
ってな感じにカツを入れてもらう。
あっ、これだと気弱な生徒が敬遠して入ってこないか。
やはり人材募集に困難があるなあ。
どこかに、救われない世のオタクどもに光をあててくれるような、心の広〜い女性はいないですかね・・・
結局はそこかい!

あと、上記は全て男性視点だったけれど、女性向けコミュニケーション訓練っていうのも必要なのだろうか。
なんとなくだが、女性向けには不要な気がする。
コミュニケーション能力って、基本的に女性の方が磨いているような気がするからね。