この世に嘘は存在しない

証明してみましょう。

* STEP1: 物理法則は嘘をつかない。
これ、いいですよね。
地上である重さの物体を、決まった角度、決まった力で放り投げれば、着地点は必ず1点に決まります。
たとえ着地点が正確に予測できなかったとしても、それは測定誤差や計算間違いのためであって、
物理法則自体が嘘をついたわけではありません。
「本当は100メーター先に落ちるはずなんだけど、今回はちょっとごまかして200メーター先にしておこう」
なんてことを、物理法則が行うことはありません。

* STEP2: 人間は物理法則に従う。
これもいいですよね。
人間とて物質でできていますから、当然です。
(人間は物理法則に従わない何物かを持っている、という声も一部にあるようですが、私はそうは思いません。)

* STEP3: 従って、人間は嘘をつかない。
 STEP1, STEP2 を認めるならば、直ちに明らかです。

で、人間が嘘をつかないとすれば、他に何が嘘をつくというのでしょうか。
なので、この世に嘘というものは存在しません。

同様に、この世に間違いというものも存在しません。

あれっ?! 何か間違ってますかね・・・
確かに人間の応答は非常に複雑ですが、嘘や間違いを答えるという選択子まで含めて考えれば、
「つくべくして正しく嘘をつき、間違うべくして正しく間違っている」のではないでしょうか。
嘘って何だ、間違いって何だろう。